看護管理者としての思い

弘前市立病院 総看護師長 工藤 真紀子

看護の方針

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弘前市立病院看護局では、2つの理念を掲げています。

1.私達は、弘前市立病院の基本理念を理解し、自律と融合により看護の責任と倫理に基づいた「心のこもった看護」を提供する。
2.私達は、看護の向上のために研究心を持ち互いに成長して社会に貢献する。

 この理念のもと、地域住民の皆様が安心して医療が受けられるよう、よりよい医療・看護の提供に努めてきました。
 現在、当院と国立病院機構弘前病院が統合する新中核病院が整備されています。当院は医師・看護師・コメディカル等職員の離職、診療科の減少に伴い、入院・外来患者数が減少しています。しかしながら、新中核病院が2022年に完成し、移転するまで、責任を持って医療・看護サービスの提供をしていきます。
 医師・看護職員の減少に伴い、今年3月末に1病棟閉鎖しました。これにより、病棟・外来への看護師配置に少し余裕ができ、一人あたりの夜勤回数も月8回以内に抑えることができるようになりました。 また、これまで年休取得率も低かったのですが、現在は月平均1~2日取得できるようになり、各々リフレッシュや研修・学会参加に活用しているようです。
 当院が閉院になるまで残り3年となり寂しい面もありますが、患者さんやご家族、そして当院職員だけでなく、地域や他施設の方々との繋がりを今後も大切にしていきたいと考えています。

人材育成について

 医療の現場は、患者の高齢化・医療の高度化により、ますます複雑化しています。その中で長く受け継がれてきた看護局の理念「心のこもった看護」を提供するためには、一人一人が自律した看護師になることが必要です。そして、どのような状況下でも患者さんの声に耳を傾け、心に寄り添える看護師であるために、一人一人が学びを深め、互いに成長するため、現任教育に力を入れています。
 2015年度からe―ラーニング研修を導入し、最新の知識・技術の習得に努めてきました。初年度は受講率も低い状況でしたが、教育委員会のメンバーとともに普及に努め、昨年度は受講率 93%(前年度 85%)とようやく定着してきました。e―ラーニング研修を導入してよかった点は、育児や介護のためになかなか研修や学会に参加できなかった看護職員が、自宅に居ながら学習できるようになったことです。特に、復職前の事前学習として活用され、復帰後役立ったという声も聞かれています。
 さらに、日本看護協会・青森県看護協会等主催の研修会や、学会・研究会などへの参加を促しています。今年度は昨年度よりも更に、多くのスタッフを青森県看護協会主催の研修に参加させて頂いています。
 『他医療機関等との連携の推進』の一環として、これまで医療連携室スタッフが交替した年に、近隣の医療機関や介護施設等に訪問・見学をさせて頂いていました。自施設の中だけで看護をしていると、なかなか退院後の患者・家族の生活を思い描けませんでしたが、私自身もこの施設見学に同行させて頂き、その後の看護に大きく役立ちました。そこで今年度は退院調整者だけでなく、病棟・外来の看護スタッフも施設見学をさせて頂いています。施設見学してきたスタッフは、皆笑顔でいきいきとしており、それぞれ得るものがあったようです。この経験をよりよい退院支援につなげてくれると思っています。

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心に残るエピソード

 新人の頃の私は、患者さん・ご家族の方にも迷惑をかけ、先輩からたくさん指導をして頂きました。落ち込んだ私を励ましてくれたのは、当時の患者さんの「頑張れ。いつかできる(上手になる)。」という言葉でした。
 中堅看護師として働いていた頃、主治医と他の医師との治療方針が異なり、担当看護師として板挟みになったことがありました。この時、主治医と共に患者さんとご家族の想いに寄り添うことを優先し、主治医の治療方針に従い看護したことがありました。私の行った看護は正しかったのか、その後数年間悩みました。この間の私を励まし支えてくれたのは、当時の上司である看護師長、同僚看護師、医師達でした。
 主任看護師、看護師長と昇任するたび、壁にぶつかり悩んだ時も、当時の上司や同僚、スタッフ、医師等、周りの方々にいつも励まされ、支えられてきました。
 今の私があるのは、大勢の患者さんやご家族、病院職員の方々のおかげです。総看護師長となった今、今度は全スタッフを励まし支えるために、残りの時間を精一杯努めていきたいと思っています。

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